「お詫び」をプラス評価につなげる
続いて、お詫びに場合はどうか? お詫びするのは原則として、自分のやるべきことが相手の期待どおりにできていなかった時や、自分で「これをやろう」と決め、相手にも約束していたことが、果たせなかった場合です。
そうなると、迷惑をかけた相手に「ごめんなさい」と、非を詫びなくてはなりません。ひと言に「お詫び」といっても、迷惑をかけたレベルによって、謝り方の程度も異なるものです。
たとえば、あなたが約束の時間に10分遅れたとします。そこで「ごめんなさい」とひと言謝れば、相手は「まあ、仕方ないか」と思ってくれるかもしれません。とはいえ、相手からしてみれば、そのひと言であなたを「許した」わけではありません。あくまでも「仕方ないな」と、その場がひとまず収まるだけです。
ところが、ここで「ごめんなさい。もう二度としません」と「お詫び」の程度を少し強めると、「そこまで言うなら、わかりました。もう気にしないで。こちらも忘れるから」と、相手の怒りが収まることもあります。
さらにお詫びの程度を強め、申し訳ない気持ちを言葉や態度で真摯に伝えると、その姿勢から誠意を感じてもらえ、「マジメで信頼できる人間だ」と評価がプラスに転じるケースもあります。なかなか難しいですが、お詫びをする時には、できればここまで持っていきたいものです。
このように、お詫びをする時に大事なことは、自分が犯したミスよりも「ワンランク上のミスをしてしまった」というつもりで相手に接することです。
10分遅刻したとしても、30分遅れたような気持ちで対応するのです。相手の人や状況によっては10分の遅刻でも致命的な場合もありますので、お詫びをする時は少し大げさなくらいがちょうど良いと思います。