新卒内定率、5月に58.4% コロナ禍前を上回るものの「厳しい」の声多く......

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   2022年春に大学を卒業する学生向けの採用広報が始まってから2か月となった21年5月1日時点の就職内定率は58.4%と、前年実績(50.2%)を8.2ポイント上回っていることがわかった。新卒者向け就職情報サイト、キャリタス就活を運営する株式会社ディスコが、5月7日に発表した。

   前々年の20年卒の学生を対象とした調査で、5月の内定率は51.1%。22年卒は、コロナ禍前も上回っている。

  • 2年連続でコロナ禍の就活に……
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コロナ禍で「厳しい」 いまだ半数以上

   調査によると、2022年卒の学生の就職内定率は、1か月前の4月1日(38.2%)から20.2ポイント上昇の58.4%。2年連続のコロナ禍での就活だが、前年の4月1日から1か月の上昇幅が15.5ポイントだったから、上昇のペースは加速した。

   「前年はコロナ禍による初めての緊急事態宣言で、採用活動が停滞していた中での数字。、その分、差が大きく出た」とディスコでは分析している。

   前々年、2020年卒対象の調査では、4月内定率は26.4%から、5月は51.1%と24.7ポイント上昇した。内定率の上昇ペースは、コロナ禍前を上回った。

   内定率が高かった理由は、インターンシップ。高まってインターンシップは、内定に直結する可能性が高いとされ、5月1日時点での調査では、学生が内定を得た企業の61.8%がインターンシップに参加した企業であった。

   ディスコによれば、月を追うごとにインターンシップ経由の内定率は下がってきたものの、依然としてインターンシップに参加した企業からの内定が中心となっている。

   ちなみに、学生が内定を得た企業に占めるインターンシップ参加企業の割合は、前年5月1日時点で70.4%、2年前は67.0%だった。

   ただ、内定率は6割に迫るものの、「就職先決定」と回答した学生は全体の23.4%。内定を取得した学生の多くが、なお就職活動を継続していることになる。未内定者をあわせて、全体の7割以上が就活中だ。「選考解禁の6月が正念場になりそう」と、ディスコはみている。

   また調査では、就活で感じた難易度を質問。内定率は高水準だが、学生たちには、「とても厳しい」(18.0%)、「やや厳しい」(36.3%)を合わせた54.3%と、過半数が「厳しい」と感じていると答えた。

   「(就活が)とてもやさしい」(3.3%)、「やややさしい」(9.0%)を合わせた「やさしい」と感じる割合(12.3%)を、大幅に上回った。

   前年の21年卒の学生を対象とした調査では、「厳しい」と回答した割合は64.9%(「とても厳しい」=24.2%、「やや厳しい」=40.7%)で、これは初めての緊急事態宣言で、大きな混乱が生じたことが原因とみられる。

   今回は前年よりは和らいだものの、ディスコによると、「志望度の高い企業ほど選考に通らない」「想定よりも早い段階で持ち駒企業が減ってきた」など、思うように進まない苦しさを訴える声が多く寄せられた。

   前々年の20年卒の学生を対象とした調査では、「厳しい」が43.6%(「とても厳しい」=11.8%、「やや厳しい」=31.8%)となり、コロナ禍に見舞われるまでは50%以下が続いていた。

   なお調査は、2022年3月卒業予定の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)を対象に、21年5月1~6日にインターネットで実施。有効回答者数は1273人で、内訳は文系男子437人、文系女子355人、理系男子342人、理系女子139人だった。

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