コロナ禍、仕事選びの基準に「福利厚生」急上昇 テレワーク、コロナ後も維持9割希望

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   新型コロナウイルスの猛威が長期化するなか、労働者の働く意識が微妙に変化している。アクサダイレクト生命保険の「新型コロナウイルス感染拡大下における仕事観の変化への調査」によると、労働者の仕事選びの材料に「福利厚生」が重視されるようになり、また安定を求めて昇進や昇給への意欲が高まっていることが、わかった。2021年4月30日の発表。コロナ禍で、先行き不透明感がなかなか晴れないことが原因のようだ。

  • 長いトンネルのように続くコロナ禍。働く人の意にも微妙に影響を及ぼしている
    長いトンネルのように続くコロナ禍。働く人の意にも微妙に影響を及ぼしている
  • 長いトンネルのように続くコロナ禍。働く人の意にも微妙に影響を及ぼしている

仕事内容、働き方は重要度後退

   調査では、新型コロナウイルスの感染拡大の前と後で「仕事選びの基準として大切にしているもの」について変化があったかどうかを聞いた。コロナ禍の前後とも、回答が多いトップ3は「仕事内容」、「働き方(勤務形態)」、「給料」だったが、「仕事内容」はコロナ禍前に60.0%だったものが、後では41.1%に。「働き方(勤務形態)」は48.8%から32.3%に、いずれもダウンした。

   ただ、「給料」は44.7%から41.7%と、小幅な減少だった。

   心理カウンセラーでもあるファイナンシャルプランナーの稲村優貴子さんは「先行きが不透明ななか、『お金』がないと不安と感じる人が増えた結果といえる」と指摘した。 感染拡大の前後を比較して、仕事選びの基準として増えたのが「福利厚生」(10.4%→31.2%)、「勤務地」(14.9%→28.1%)、「人間関係」(10.3%→25.5%)。「福利厚生」は、「やりがい」(30.0%→20.1%)に代わって、コロナ禍前の7位から4位に順位を上げ、コロナ禍の仕事選びのキーファクターに浮上した=下図参照。

   稲村さんは、

「新型コロナウイルスの流行前では少数派だった福利厚生も4位になり、コロナ下の不安定な状況で働き方を柔軟に対応してくれるか、手当ての有無などの大切さを感じた人が増えた。また、不安定な状況だからこそ人間関係を大切にする人も増加したようだ」

と、分析している。

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