不登校から18歳で起業 人生を救ってくれた「ゲーム」を通じて、子供たちに伝えたいこと(前編)【若手経営者インタビュー】

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イベント集客のコツは?

――えっ、それで順調なスタートを切れたのですか?

小幡さん「当時18歳で、手探り状態で事業をスタートしたのですが、なかなか利益を上げることはできませんでした。チケット1枚500~1000円のイベントで、集客は50~100人。数万円の売り上げは、運営費用などで消えました。『高校生起業家』として注目を集め、講演会などにも登壇したのですが、起業1年目の年商は20万円ほどでした。
起業して1年くらいたった頃、このままじゃまずいと思い、イベントでより稼ぐ方法を考えました。ですが、やはりお客さんの単価を上げて、多くの人に来てもらうしかありません。安直ですが『有名人を呼ぼう』という考えに至りました。そこで来ていただいたのが、堀江貴文さんです。チケット1枚3000円で、集客が500人なので、売り上げは150万くらい。これまでとは全然違う規模のイベントを開催することができました」

――著名人を呼んで集客する、という手法が功をなしたのですね。

小幡さん「売り上げが出たことも大きいですが、堀江さんと500人の高校生を呼んで、やりきったことに価値があると思います。小幡に頼んだら面白くしてくれるんじゃないか、という評価につながりました。これを機に、いろいろな案件が来るようになりましたね。人が集まるところには情報とお金が集まってくることに気づきました」

――なかなかすぐにできることではないですよね。人を集めるコツなどはありますか。

小幡さん「一番大事なのは、イベント内容の『届け方』です。継続しているイベントなら、過去の写真や映像をちゃんと作りこんで、公式サイトに載せるとか。イベントのキャッチコピーやタイトル付けもそうです。ユーザーが検索してこんなイベントなんだと分かるように、ウェブ上で魅力を伝えきるのが大切だと思います」

――なるほど。ご自身で工夫した手法などはありますか。

小幡さん「2017年に、和歌山の高野山で『地方創生会議』というイベントをやりました。47都道府県すべてから参加者が集まってくる地方創生サミット、というコンセプトですが、1回目の集客がとても大変でした。本当に全国から来るかわかりませんから。でも、逆に高野山まで集客できたらすごいし、価値になります。
僕はイベントの告知をする前に、全国を回るなどして最低1人は47都道府県から来ることを確定させました。さらにクラウドファンディングのリターンという形で参加チケットを売り出すと、確定した人たちが初日にバッと申し込み、それがツイッターで拡散。僕の知らなかった人にも情報が届いたようで、日本中から『高野山行くぜ』という投稿がされていました。事前に参加が決まっていたのは70~80人でしたが、彼らの動きが『起爆剤』となり、イベント当日には300人ほどが高野山に集まりました」

(会社ウォッチ編集部 笹木萌)

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