素材費や物流費の増加は価格改定で相殺
三菱電機は2021年3月期にコロナ対応のコスト削減策として「緊急改善対策」をまとめ、1250億円(経費・開発費810億円、償却費300億円、人件費その他140億円)の削減を実施。21年3月期の営業利益が前期比11.3%減の2301億円にとどまる主因となったが、将来の成長力をそぎかねないため、22年3月期はそこまでは踏み込まない予定。
SMBC日興証券は4月30日配信のリポートで、22年3月期の営業利益予想について、「費用反動増を踏まえれば堅調なガイダンス」とし、「素材費や物流費の増加も価格改定などで打ち返す計画。総じて、ややポジティブな印象」と評価した。こうしたアナリストの指摘が株価にも反映したようだ。(ジャーナリスト 済田経夫)