英メディアは「父親と不義理しているのに......」
王室を離脱してから、Netflixとドキュメンタリー番組を制作したり、Spotifyとポッドキャストを立ち上げたりと、数々のビジネスを展開してきたメーガン妃。今回新たに「絵本作家」の肩書が加わったことになりますが、残念なことに明るい話ばかりではないようです。
絵本の出版が公表されるやいなや、英国メディアを中心にバッシングの嵐が吹き荒れています。
People are bullying Meghan Markle for publishing a children's book
(子どもの本を出版したメーガン・マークルが「いじめ」られている)
「いじめ」という表現が正しいかどうかはわかりませんが、当初は絵本の出版に対して好意的な「リリース的な記事」が目立ちましたが、時間が経つにつれて「批判的な記事」が増えてきました。
主な批判は、じつの父親との関係をこじらせて絶縁状態のメーガン妃と、父親であるチャールズ皇太子のことを公然と批判しているヘンリー王子が、親子、特に父親と子どもとの絆について語ることに対して「お前が言うな!」「じつの父親に優しくしてから言え!」といった内容です。
また、軍服姿のヘンリー王子らしき父親が登場するのは、「王室を離脱して軍を追われた」ことに対する「あてつけ」だと評するメディアもありました。
さらに、すでに発売されている類似した名前の本との「盗作疑惑」まで湧き起こり、作者が否定するという騒ぎにまで発展してしまいました。
Meghan Markle accused of plagiarizing book, but defended by author
(メーガン・マークルは本の盗作を告発されたが、作者が擁護した)
「盗作」は疑惑に終わったようですが、絵本の出版が公表されてから日が浅いにも関わらず、次々と襲いかかる「批判」の嵐はすざましいものがあります。王室を離脱したとはいえ、プライベートを切り売りするような夫妻の「ビジネス手腕」を好ましく思わない人たちが多いのでしょう。
それでは、「今週のニュースな英語」は「inspire」「鼓舞する、インスパイアする」を使った表現です。
You inspired me
(あなたにインスパイアされます)
Your bravery inspired me
(あなたの勇気にインスパイアされます)
The book inspired me
(この本に鼓舞されました)
The book inspired me to travel abroad
(この本に鼓舞されて海外を旅しました)
メーガン妃の絵本作家デビューをめぐる報道はまだまだ続きそうですが、どのメディアにも共通しているのは、「絵本作家はメーガン妃の果てしない挑戦のワンステップに過ぎない」という見立てです。次はどんな矢が放たれるのか。そろそろうんざりしているのは私だけでしょうか。(井津川倫子)