【ステイホームは本を読む】「ミーティング」と「会議」の違い 定義があるって知ってました?(尾藤克之)

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眠くなる会議とはどのようなものか

   さらに、データのみの分厚い資料だとさらに苦痛が増してきます。発表者の声のトーンも一本調子で抑揚がなければ、それは子守唄になってしまうでしょう。

「私が、A4サイズの企画書を1~2枚にわかりやすくまとめてお客様に提出しようとしたところ、複数の方から『まとめずに分厚くお願いします』といわれたことがあります。そんな資料は誰も読まないと思うのですが、『分厚くあれば安心』という変な意識があるのです。これだから、資料作成ばかりに時間がとられてしまうのです」

   と、沖本さん。

「こんな資料の読み聞かせをする『会議』では、会議の印象が悪くなってしまうだけ。このような会は『報告会』と名称を変えましょう。会議といってはいけません」

   と断じます。

   ほかにも、だらだらと一方的に話が長い「演説」みたいなものもあります。これは会議ではなく「演説会」です。

「会議の目的は『課題解決』です。起きてしまったことを追求するのではなく、将来の課題を設定し、かつ解決策を含むからです。この『課題解決』を、自分ごととして捉えなければ、成果が高まることはありません」

   参加意識の高い会議にするには、やり方にコツがありそうです。リモートによるミーティングや会議が増えているからこそ定義を見直してはいかがでしょうか。参加者が眠くならない「ミーティング」と「会議」を開催したいものです。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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