「空の上は、地上よりも酒に酔う」はホントか!?
どうせなら、こんなネタも披露したらどうだろう。「酒を飲んだ後にラーメンを食べたくなる謎」。いわゆる「締めのラーメン」だ。飲んだ後の帰り道で、ラーメン屋を見かけると、無性にラーメンを食べたくなるのは生理的な根拠があるという。
「エタノール誘発性空腹時低血糖」と呼ばれる症状だ。アルコールを摂取すると、肝臓がアルコールの解毒・分解をはじめる。「肝臓は寝ている間や食事をとっていないときに糖を体に分配する役割があるが、酒を飲むとアルコールの解毒・分解作業に追われ、糖を分配できなくなる。そのため、血糖値が低くなってしまうのだ」。
ラーメンの小麦粉でんぷんは腸でグルコースという糖に分解されて吸収される。「飲酒後は、この糖を体が欲しているのだ」。雑炊やおにぎりなどを食べたくなるのも同様の現象だ。
「締めのラーメン」には根拠があるが、食べすぎには注意が必要だ。
さらに、飲酒関連では、こんなネタもある。「空の上は、地上よりも酒に酔う」。ジェット旅客機の場合、長距離の国際線なら1万1000~1万3000メートルの高度を飛び、機内は気圧が調整されているものの、1500~2400メートル上空とほぼ同じ気圧だという。
「気圧が低い場所では、いつもより体が低酸素状態になるため、アルコールを分解するのに必要な酸素が十分に供給されず、アルコールの分解・代謝が遅れる。実験によると、酒の効果は約2倍に強まるため、地上で飲むより酔いやすくなるそうだ」
確かに、高い山を登山中にビールを飲むと、酔いが早く回ったのを思い出した。それ以来、評者は下山するまでビールを飲まないようにしている。
このネタは、部下が海外出張する前日の朝礼に使えるのではないだろうか。