1年間で売り上げが9倍に!
コインベースの売上高などを見てみましょう。2021年1~3月の売上高は約1980億円。20年同期はおよそ200億円程度でしたので、1年間で約9倍も伸びたことになります。
20年10~12月期の売上高は630億円程度ですから、今年に入ってからの仮想通貨ブームがとてもインパクトが大きかったことがわかります。
また、2020年の利益は3億2200万ドル(約355億円)となっていますが、今期は800億円を超す利益を叩き出すこととなるようです。
コインベースの1日の売買代金は約4000億円と、仮想通貨市場全体の2%ほどのシェアを獲得しています。
ユーザー数も衝撃的な数字です。本人確認済みユーザー数は、2020年4月時点で3400万人でした。それが2021年4月には5600万人となっており、1年間で2200万人も増加したことになります。
なお、日本のネット証券大手のSBI証券の口座数は600万程度。日本とアメリカと人口は違うとはいえ、ここまで差がついていることには驚きを隠せません。
もっと驚くのは、役員報酬です。共同創業者でCEO(経営最高責任者)のブライアン・アームストロング氏の2020年の報酬総額はおよそ60億円。これは、アメリカのメガバンクであるJPモルガン・チェースのCEOの報酬(約34億円)よりも遥かに多いことになります。今年の利益予想のままにいくと、役員報酬は130億円などになりそうですね。
そんなアームストロングCEOですが、上場後に保有株の一部を売却し、約317億円を手にしました。しかし、同氏はまだ売却額の50倍程度の株式を保有しており、推定株式資産は1兆6000億円にものぼります。
コインベースという企業がいかに巨大で、その上場が仮想通貨市場にとってもインパクトのある出来事だということがおわかりいただけるかと思います。
これを機に、さらに仮想通貨に注目が集まり、株式やFX(外国為替証拠金取引)などの資産運用と同じような扱いになることを期待したいところです。(ひろぴー)