「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスマンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。
コロナ禍で3回目の緊急事態宣言が発出され、ゴールデンウィークは家で過ごそうと考えている人も多いだろう。そんなビジネスパーソンにオススメなのが、「週刊東洋経済」(2021年5月1日・8日合併特大号)だ。
「ベストブック2021 『未来を知る』ための読書案内」と題した特集を組んでいる。未来予測本、教養書、経済・経営書、ビジネス書、マンガなどジャンル別に、学識経験者・経営者・専門家・書店員が「いま読むべき本」を推薦している。
また、DX、宇宙ビジネス、米中対立など「未来がわかる10テーマ」ごとに、キーパーソン推薦の3冊も掲載。ベストブック全200冊をランキングなどで紹介している。
成毛眞氏が予測する「日本 再成長」のシナリオ
「『未来年表』2021年 → 205X年 日本や世界はこう変わる!?」を冒頭に掲載。20年後、30年後の世界がわかる全32冊 「未来予測本」ランキングを挙げている。
1位の「2030年」(NewaPicksパブリッシング)の著者、ピーター・ディアマンディス氏(Xプライズ財団CEO・ベンチャーキャピタリスト)はインタビューで、「実験を常時怠らないリーダーが成功する」 と語っている。
また、2位「2040年の未来予測」(日経BP)の著者、成毛眞氏(HONZ代表)は、インタビュー で、「コロナ危機で淘汰が進めば日本は再成長する」と予測している。
「未来予測本」名著ランキングには、「ホモ・デウス」「LIFE SIFT」「シャルマの未来予測」「第三の波」などが並ぶ。このうち、1冊も聞いたことがないという人は自分の感度を疑ったほうがいいだろう。
「各分野の第一人者が推薦 未来がわかるテーマ×3冊」のテーマと推薦人は以下の通り。なるほどと思う人選だ。
・宇宙ビジネス 元JAXA宇宙飛行士、内閣府宇宙政策委員会委員 山崎直子
・最先端医療 大阪大学大学院 医学系研究科教授 仲野 徹
・AI 東京大学大学院 工学系研究科教授 松尾 豊
・DX アサヒグループホールディングス取締役 谷村圭造
・気候変動 ニューラルCEO 夫馬賢治
・CASE ナカニシ自動車産業リサーチ代表アナリスト 中西孝樹
・デジタル通貨 東短リサーチ社長 加藤 出
・米中対立 山猫総合研究所代表 三浦瑠麗
・格差社会 早稲田大学 人間科学学術院教授 橋本健二
・働き方 ウォンテッドリーCEO 仲 暁子
さらに、「未来を知るためにも読み継がれるべき25冊」、「教養書」名著ランキング、「本読みの『達人』 内田樹が薦める いま読むべき10冊の教養書」など、盛りだくさんの内容だ。
ふだんはdブックスで「週刊東洋経済」」を見ているが、本号は永久保存版だと思い、書店で買い求めた。特別付録として、10万部超のベストセラー『LIFESPAN』超要約版の「老いなき世界」がわかる小冊子も付いている。