「お笑いは社会に必要」を落語協会が反旗
こうした突然の「無観客開催」の要請に反旗を翻した気骨のある団体もあった。お客に笑いを提供する「寄席」の人々である。
毎日新聞(4月24日)「『寄席は必要』対策して営業」が、こう伝える。
「緊急事態宣言を受け、各地の文化施設などが相次いでいるなか、東京寄席組合と落語協会、落語芸術協会は4月24日、『寄席は社会意地に必要なもの』として、都内の『鈴本演芸場』『新宿末広亭』『浅草演芸ホール』『池袋演芸場』の4つの寄席について、感染防止対策をこれまで通り続けた上で営業することを決めた」
というのだ。
じつは、「無観客開催」を要請する施設に対して、東京都からの要請文に「社会生活の維持に必要なものは除く」という記載があった。東京寄席組合と落語協会は、
「大衆娯楽である落語や漫才などのお笑いと、それを提供する寄席は社会生活の維持に必要なものに該当する」
と判断したのだった。
浪曲定席の浅草・木馬亭も、昨年(2020年)延期した50周年記念公演を5月1日から実施する予定だ。
(福田和郎)