東京外国為替市場 米ワクチン接種2億回、ドルの下支え
ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~109円50銭
2021年4月23日(金)終値 107円91銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、1ドル=108円を挟んだもみ合いか。
前週のドル円相場は、ドルが軟調に推移した。ドルは一時1ドル=107円半ばまで下落した。米国が新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、100か国近くを渡航禁止対象としたことや、バイデン政権が富裕層に対する増税策を強化するとの報道がドル売り・円買いにつながった。
今週のドル円相場は、1ドル=108円を挟んだもみ合いとなりそうだ。バイデン米大統領の富裕層に対する増税策や米国の金融緩和策の長期化が、ドルのリスク選好買いを抑制している。ただ、米国では新型コロナウイルスのワクチン接種が順調に拡大。すでに2億回の接種が行われるなど、ドルの下支え要因となっており、ドルが大きく値を下げる可能性も低そうだ。日銀の金融政策決定会合と米国のFOMCが注目材料。
経済指標は、国内では26日に日銀の金融政策決定会合、2月の景気動向指数、27日に日銀の黒田東彦総裁会見、30日に3月の完全失業率と有効求人倍率、3月の鉱工業生産などが予定されている。
海外では、26日に米国の3月耐久財受注、27日に米国のFOMC、28日にFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長会見、バイデン米大統領の議会演説、29日に米国の1~3月期GDP(国内総生産)速報値、30日に中国の4月製造業PMI、米国の3月個人所得と個人消費などが予定されている。
(鷲尾香一)