第二の人生に「専業主夫」を選択
一方、若手に迷惑をかけるからと、自ら身を引いた人もいた。
「老後資金に心配のない人は、いつまでも会社にしがみつくのではなく、さっさと引退したほうがよいと思う。私は派遣や請負の多い職場で60歳の定年を迎えたが、継続雇用すると弱い立場の方にしわ寄せがいくことになるのが判っていたので、継続を希望せず引退した。退職金や個人年金、蓄えも一定金額あったため食うには困らないと思った。あくまで個人の自由だが、余裕のある人は私のような選択肢も検討してはいかが?実務能力がないのに居残ると疎まれますよ」
また、「第二の人生」として「主夫」の道を選んだ人もいた。
「私は先月60歳で定年退職しました。継続雇用の選択肢もありましたが、これ以上安月給で搾取されるのが嫌でスッパリと無職の道を選びました。よく皆さんが、仕事しないとヒマで、ヒマで、ボケまっしぐらですよと、ご注進下さいますが、妻がパートに出ているため、家事一切やることになり、全然ヒマではありません。献立を考えスーパーに走る毎日も、天気を気にしながら洗濯物を干すこともなかなか大変、かつ楽しいものですよ。悠々ではありませんが、自適な毎日を過ごしておりますよ」
そもそも「70歳就業法」がおかしいと、疑問を投げかける声が多かった。
「『人生100年時代』『70歳まで現役』などというキレイな言葉でおだてて、国のホンネは70歳すぎまで働かせて年金の受給開始を遅らせたい。その何割かは労働者として年金制度を支えたあげく、受給前に死んでくれるとありがたいという計算です。そのうち定年そのものをなくすのが国の目的でしょう」
「単純な公園の清掃業か、マンション管理人くらいなら何とかできるでしょう。しかし専門的な清掃業務はもう無理。そんなもんです。なぜそんなに高齢者を働かせたいのかわからない。『70歳まで働ける社会』と『70歳まで働かなければやっていけない社会』は別物でしょう」