3度目の緊急事態宣言は五輪強行のため!バッハ会長、菅首相、安倍前首相「無責任トリオ」に怒りの声(1)

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

産経新聞「6月に4度目の緊急事態宣言がある」

東京五輪ありきで緊急事態宣言を発令する菅義偉首相
東京五輪ありきで緊急事態宣言を発令する菅義偉首相

   菅義偉首相は過去の緊急事態宣言時には「新型コロナウイルスを必ず抑え込む。抑え込めなかったら責任をとる」と言いつつ、抑え込めなかったばかりか、責任を取ってもこなかった。それは、いつも東京五輪のスケジュールに縛られて、しっかり収束するまで見極めてこなかったからだ、と指摘するのは、東京新聞(4月22日付)「菅首相五輪に固執『影響ない』 わずか1か月で緊急宣言へ」が、こう伝える。

「菅首相は就任以降、感染収束に向けた決意をたびたび語りながら、結果は裏目に出ている。昨年10月の臨時国会では、『爆発的な感染は絶対に防ぐ』と表明。結局は『第3波』が来て、年明け早々に2度目の宣言発令を決断。2度目の発令時には『1か月後に必ず事態を改善させる』と強調したが、全面解除は2か月半後になった。首相が緊急事態宣言を発令する時や解除する判断には東京五輪もリンクしている」

として、こんな例をあげる。

「3月21日で2度目の宣言を解除したのは、(4日後の)25日からの聖火リレー開始を意識していた。政府はコロナ対策の最後の一手となる宣言発令が五輪開催の機運に水を差すことを懸念。4月に入って宣言に準じた対策が可能な『まん延防止等重点措置』を出し、感染拡大を抑えながらワクチン接種を進める戦略を描いてきた」

   だが、変異ウイルスの猛烈な感染拡大を前に、この戦略もあえなく頓挫。3度目の宣言発令を余儀なくされる事態に。一方で、頼みのワクチン接種も遅々として進まず五輪の期間までには完了するのは絶望的な状況だ。

   五輪直前の6月に4度目の緊急事態宣言の発令があるかもしれないという恐ろしい状況を報じるのは、産経新聞(4月22日付)「緊急事態にかじ、政府誤算 変異株猛威、時間稼ぎ頓挫」である。こう伝える。

「前回の緊急事態宣言が全面解除された3月22日。その数日前、田村憲久厚生労働相は官邸で首相にこう話しかけた。『嫌なことを言いますが、4月下旬にまた宣言を出すことになりますよ』。首相が『え? なんで』と聞き返すと、『それだけ早く感染者は増えます』と答えた。果たして現実は田村氏の予想通りとなった。4月20日の関係閣僚会合ではある出席者が『大阪は夜の人流が減っているのに新規感染者数が減らない』と漏らした。人の流れの減少ペースを上回る速度で、変異株が感染を拡大させている。厚労省の抽出検査の結果、4月5日からの1週間で変異株の割合は大阪、兵庫ともに79%になっていた」

   東京都は28%だが、3月22日の週は3%だから2週間で9倍に増えた。東京都には重点措置を4月12日に適用したばかりなのに、政府が東京都を宣言の対象に加えたのは、従来株が変異株に急速に置き換わっていることへの危機感がある。東京五輪の開会式は7月23日。政府は当初、五輪開催への影響を考慮し宣言を避けたかったが、もはや発令に躊躇はない。また、3度目の宣言で収まるとも考えてもいない。

   ある閣僚は産経新聞記者に、こうつぶやいた。

「五輪の開会から逆算して大型連休明けまで宣言を出すとすると、6月明けにもう一度出すことになるかもしれない」

(福田和郎)

姉妹サイト