パンデミックが起こってもIOCは責任を取らない
そもそも、IOCには東京五輪の開催によって、日本で感染大爆発が起こっても責任をとるつもりなどさらさらないようだ。週刊文春(4月29日号)「菅首相『夏に絶対やる』五輪強行で血税1300億円消失」が、IOCの無責任な体質をこう報じている。
「東京五輪開催で医療崩壊が起こったら誰が責任を負うのか。4月14日、大会の準備状況を監督するIOC調整委員会のジョン・コーツ氏に取材した時事通信の長谷部良太記者が語る。『大会の参加者は10万人を超え、感染リスクは高まる。そこで、コーツ氏に感染が拡大したら誰が責任を取るのか尋ねたのです』。コーツ氏は、こう答えた。『大会前後や大会中の新型コロナへの対処は日本政府の責任であり、程度は下がるが都の責任になる。IOCとしては、感染拡大や日本国民との接触を最小限に抑えるため、政府や都、組織委員会との合意の上で可能な限りのことをやっている。その部分には責任がある』」
この発言について、長谷部記者が週刊文春の記者に、こう解説した。
「予防策にはIOCにも責任の一端があるとしていますが、『実際に感染が広がった場合は日本にだけ責任がある』という趣旨です。コーツ氏は副会長ですから、これはIOCの総意といっていいでしょう」