2021年度「賃上げ実施」は66% 前年上回るもコロナ禍前にはほど遠く......

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   新型コロナウイルスの感染拡大が続く2021年度に、賃上げを実施する企業は66.0%で、前年度を8.5ポイント上回ったことが東京商工リサーチの調べでわかった。4月19日の発表。

   20年度はコロナ禍の影響で57.5%と調査開始(2016年)以降で最低を記録した。ただ、コロナ禍前の賃上げ実施率は80%を超えていたが、それには遠く及ばなかった。

(写真説明)昨年に続くコロナ禍、賃上げはどうなる...
  • 昨年に続くコロナ禍、賃上げはどうなる…
    昨年に続くコロナ禍、賃上げはどうなる…
  • 昨年に続くコロナ禍、賃上げはどうなる…

賃上げ「実施」、製造業で多く

   調査によると、回答企業8235社のうち、賃上げを「実施する」と回答したのは66.0%にあたる5435社。「実施する」と回答した企業を規模別でみると、大企業が74.1%(1040社中771社)。中小企業は64.8%(7195社中4664社)で、大企業とは10ポイント近い差がついた。

   大企業は建設業、製造業、卸売業、運輸業で「実施する」が70%を超えた。一方、中小企業で70%を超えたのは製造業だけだった。

   産業別でみると、「実施する」と回答した企業が最も多かったのは製造業で、2471社中1778社と71.9%にのぼった。次いで、建設業の67.4%(1028社中693社)、卸売業66.9%(1799社中1204社)、運輸業65.7%(342社中225社)、情報通信業の62.6%(525社中329社)と、続いた。最も少なかったのは不動産業の46.2%(175社中81社)だった。

   宿泊業や旅行業、飲食業などが含まれる「サービス業他」の企業で「実施する」としたのは、大企業が65.6%(163社中107社)、中小企業は58.4%(1228社中718社)だった。また、金融・保険業は、大企業で61.2%(31社中19社)、中小企業は36.3%(33社中12社)だった。

姉妹サイト