「人生は経験の合計だ」
「人生は経験の合計だ。あなたが誰であるかは、毎日、毎月、毎年、さらには一生に一度の経験の合計によって決まる。最後に振り返ったとき、その合計された経験の豊かさが、それだけ充実した人生を送ったかを測る物差しになる。」
書籍ではこの言葉とともに、年代別の貯蓄データを紹介していたが、これもまた驚いた。なんと70代後半になっても、この年代の人々の貯蓄は減り始めないのだ。つまり大勢の人は、苦労して稼いだお金を、自分より長生きさせようとしているのだ。
ぼくが思うに、死ぬ間際に貯蓄が1億円であることを思い出して喜ぶ人は少ないだろう。それよりも、自分がどんな経験をしたかで、〇〇して良かったなと思うのか、あのときなぜ〇〇をしなかったのかと後悔するのではないだろうか。
まさに人生は経験をどれだけしたか、だと思う。お金はあくまでも経験をするための手段にしか過ぎない。ましてや、歳を取れば取るほどお金を使う意欲や体力が減る。だからこそお金を使うのであれば、年老いてからよりも若いときに使うほうが効果的なのだ。
こう考えるとお金を貯めることに囚われすぎると、それ以上に大切なお金を使って得られる経験を積む機会を失っていることにも目を向けたくなる。
現在、ぼくは資産運用に関する情報発信をしている身なので、お金を貯めて増やしていく必要性を強調しがちだが、一生に一度の人生を楽しむためにお金を使うことも大切という点を忘れてはいけないと思わされる書籍だった。
他にもなるほどと思えることが書かれていたので、一度手にとってほしい本だ。(あっきん)