原発処理水の海洋放出を決定 トリチウムの濃度、WHOの飲料水基準の7分の1なら......

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全漁連「強く抗議」 中国や韓国も懸念を表明

   また、風評への懸念について加藤長官は「政府一丸となって、広報活動や販路開拓支援をはじめとした、さまざまな対策に取り組むこととしている」と説明。基本方針の説明文書では「福島県及びその近隣県の水産業を始め、観光・商工業、農林業等に風評影響が生じる場合には、その影響を抑制するため、地元及び海外を含めた主要消費地において、販路拡大・開拓支援及び観光誘客促進支援を講じる」と明言した。

   また、最大限の対策を講じてもなお、海洋放出後に風評被害の発生が確認された場合には「セーフティネットとして機能する賠償により機動的に対応するよう東京電力を指導する」としている。

   東京電力ホールディングスは、ウェブサイトに4月13日付で「基本方針について」とするコメントを発表。基本方針が示されたことを「たいへん重く受けとめております」とし、「福島第一原発の廃炉・汚染水・処理水対策を、安全確保を最優先に、一つひとつ着実に進め、福島への責任を果たしてまいります」と述べた。

   全国漁業協同組合連合会の岸宏会長は4月13日、方針決定に対してウェブサイトで「強く抗議する」と声明を発表。「方針が決定されたことは極めて遺憾であり、到底容認できるものではない」と述べ、今後も反対の立場が変わらないことを強調した。

   全漁連は4月7日に菅首相と面会し処理水の海洋放出について「断固反対」を申し入れ、慎重な判断を求めていた。声明では「漁業者・国民への説明」、「風評被害への対応」、「処理水の安全性の担保」などを改めて要求した。

   基本方針の説明では「海外に対しても関係省庁の連携を強化し、科学的な根拠に基づかない輸入制限措置等の対応が採られることのないよう、あらゆる機会を捉えて海洋放出が国際慣行にそったものであり安全性が確保されていることについて情報発信を行う」と言及。各メディアの報道によると、韓国外務省は処理水の海洋放出決定について報道官が「深刻な憂慮を表明する」とする論評を出した。また中国外務省も「深刻な懸念」を表明した。

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