【ビジネス誌 読み比べ】週刊ダイヤモンドが銀行業界の危機を特集 「バブル前夜」? 週刊エコノミスト

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半沢淳一・三菱UFJ銀行頭取のインタビューも

   さらに、特集のパート4では、地銀の「赤字転落」ランキングを掲載している。編集部が不良債権への耐久力が低く赤字転落しやすい順に並べている。

   すでに基礎的な収益力が赤字に陥っている地銀が二つあり、スルガ銀行(静岡県)と福島銀行だった。島根銀行、みちのく銀行(青森県)、清水銀行(静岡県)と続く。

   ジリ貧になる地銀を待っているのは、救済を目的とした地銀の大再編かもしれない。

   「週刊ダイヤモンド」の第2特集は、「企業買収の新常識」。日本製鉄が東京製綱に対して行ったTOBなど、敵対的TOBが増えた背景を探っている。その主因として、2014年に策定された「スチュワードシップ・コード」を挙げている。コード導入後、株主総会での議決権行使の基準や行使結果の公表など、より説明責任が求められるようになったという。

   介護大手のニチイ学館が実施したMBO(経営陣が参加する買収)やM&A総合研究所による地殻変動などの話題を取り上げている。

   特集とは関連がないが、三菱UFJ銀行の新たな頭取に就任した半沢淳一氏のインタビューも興味深い。事務部門から営業部門への振り分け、4割の店舗削減によって「損益分岐点を下げる」ことや、銀行本館の建て替えについて語っている。

   コロナ禍により、銀行本館の在宅比率は50~60%となり、新しい銀行本館に銀行、信託銀行、証券会社が集まるには十分なキャパシティーがあると見ている。

「グループのみんなが1か所に集まることで、スピード感を持っていろいろな判断ができることにも期待をしています」

   人気ドラマで話題になった半沢頭取だが、コロナ禍による新しい働き方の推奨は、MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)の姿を変えそうだ。

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