元本は「一括投資」と「積立投資」で用意できる
下表(図2)は、20年間で5000万円という目標額を達成するための、「皮算用」です。赤でハイライトしているのは、「500万円の一括投資×7%の利回り×20年」の運用成果です。大きな成果ではありますが、残念ながら目標額には届きません。
注目してほしいのは、青でハイライトした5.8万円という数字です。これは目標額への不足分(約3065万円)のために必要となる毎月の積立額を逆算したもの。つまり、500万円の一括投資に加えて、同じ条件で毎月5.8万円の積立投資を続けると、目標額に届くというわけです。元本というと、つい一括投資とだけ結び付けて考えてしまいがちですが、このように一括投資と積立投資の2とおりで考えるべきなのです。
さらに、緑のハイライトを見ると、仮に一括投資額が0(ゼロ)であっても「6.5万円の積立投資×10%の利回り×20年」で、目標額に届くことがわかります。このように、積立投資は、とても大きなチカラを秘めた元本といえます。
あくまでも「皮算用」であることを理解しなければいけませんが...
上の表は、あくまでも固定利回りでのシミュレーションであることには注意が必要です。価格が上にも下にも変動する運用では、直線的にリターンが積み上がっていくことはあり得ませんから、表のとおりに元本が増えていくことは絶対にありません。ですから、あくまでも「皮算用」として参考程度に理解しておくのが正解。
ただ、「500万円の一括投資と5.8万円の積立投資で5000万円が見えるのか!決してラクではないけれど、頑張ってみようか」と、前向きな気持ちになれたのではないかと思います。
まとまった資金が用意できないからと二の足を踏む必要はありません。元本は、一括投資と積立投資の2とおりで用意できると考え、1日でも早く資産形成をスタートしてしまうことをオススメします。(日興アセットマネジメント マーケティング部 乙部洋輔)