北海道知事「アフター・コロナに目を向けよ」
コロナ対策に万全を期してほしいと檄を飛ばす知事が大半の中で、北海道の鈴木直道知事(40)は、「その向こうを見据えてほしい」とアフター・コロナへの挑戦を訴えた。589人の新人職員に、こうエールを送った。
「未曾有の危機の中で、『道民のみなさまのために働きたい』『北海道の未来を創るために頑張っていきたい』という意欲をもって道職員となってくださいましたみなさんを心から歓迎します。本日からともに頑張ってまいりましょう。感染症の危機から道民の命と暮らしを守り抜くということは、これまでも申し上げてきましたが、『ピンチをチャンスに』ということ、そして『ハンディを強みに』『強みを成長エンジンに』ということで、この三つの視点をもって本道の未来を切り拓く取り組みにもチャレンジをしていきたいと考えております」
そして、未来の北海道を切り拓くために、「北海道のハンディ」と言われたものを成長エンジンに活用していこうと熱く訴えたのだった。
「コロナ禍でさまざまな意識が変わりました。『安全、安心、ゆとり』、こういったものを重視する意識の高まり、感染リスクを避ける行動の広がり、こういったものが見られます。広域分散の地域構造、首都圏からの距離の遠さ、寒冷な気候......。これまで北海道のハンディと言われてきた特性を、新たな強みに変えて、地域の活力につなげていきたい。本道が持続的に発展をしていくためには、コロナ以前の姿に戻っていく、回帰をしていく、そういったことではなくて、自然や食など揺るぎない価値を、さらに磨き上げて、これを成長のエンジンとしていく、このことが必要です。大変な時だからこそ、みなさんが取り組むすべての仕事が、感染症に強い北海道をつくることにつながるのです。現下の危機を乗り越えて、活力あふれる北海道の実現のために全力を尽くしていこうではありませんか!」