コロナ禍入社の新入社員は例年より「のびのび」 でも、それがいいとは言えない理由

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テレワークで上司らと会わず気疲れ軽減

   2020年度入社組の特徴について、リクルートマネジメントソリューションズは「新型コロナウイルス感染症対策による就業環境の変化の影響を強く受けたことを表している」と指摘。「テレワークやオンラインでの研修が多かった2020年度の新入社員が、オンラインでのコミュニケーションに十分に適応できているだけでなく、同僚や上司と会わないことで、これまでにあった職場での気疲れが軽減していると考えられる」と分析した。

   ただ、コンディションの良好状態の維持割合が高いからといって、企業人あるいは社会人としての成長にすべてプラスかというと、そうではないらしい。

   たとえば、モチベーションを測るデータの一つ「成長実感」は、例年4月が最も高く、翌年3月にかけて低下していくのに対し、20年度の場合は、4月の値が相対的に低く、その後大きな変動は見られなかった。これは「4月の値が例年に比べて低いのは、オンライン研修が多く、職場でのOJT(On the Job Training=オン・ザ・ジョブ・トレーニング、職場内訓練)を通じた働くことへの実感を十分に得られていないからではないかと考えられる」という。

   リクルートマネジメントソリューションズは、

「成長実感」が希薄なのは、通常ならば新入社員が通過儀礼のように直面してきた「壁」を経験する機会が少なかったということ。「将来的にどのような影響が出てくるのか、今後も注視が必要」

と指摘する。

   なお調査は、2015年4月から21年2月に取得した約2万3000人分のデータを基に、各年度の新入社員の入社後の「コンディション」の推移と、年度別の変化について分析した。

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