じつは何も気にしていない?
大嶋さんによれば、人間の脳は「相手の脳の状態を真似する」という機能があるそうです。だから、相手の不安や怒りが近くにいると、それがうつってきて「近くでLINEをチェックされていると落ち着かない」とか「なんだかだんだんイライラしてきた!」とLINEをチェックし続ける人のことが気になってしまいます。
大嶋さんは、
「相手の不安を和らげるために声をかけても、既読や返信をチェックし続けます。こちらは時間と労力を無駄にされている感じになって『ムカつく!』と、LINEをチェックする相手の不安に振り回されてしまうのです。でも、多くの人は『この怒りや不安は、相手の脳の真似をしている』なんて想像もしません」
と言います。
「返信や既読が気になるという人への対応は『あーあ、相手の気持ちを想像すればするけど不安になるんだな』と、放置しておくのが いちばん効果的です。そういう人は、勝手にLINE相手の気持ちを想像して『独り相撲』をとっています。『ああでもない、こうでもない』と、相手の気持ちを考え、怒りと不安のあいだを行ったり来たり繰り返しているだけです」
大嶋さんは、これは独り相撲なので「いつまで経っても勝敗がつかない!」と言います。本書にはこのような、日常によくあるイライラや悩みがわかりやすく解説されています。withコロナ時代のストレスフルな環境から解放されてみませんか。(尾藤克之)