ルネサス火災でどうなる自動車! 関係者ヤキモキ、減産規模は165万台に?

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半導体、5Gや「巣ごもり」需要で自動車に回らず?

   おさらいしておくと、半導体は電子部品の制御などに幅広く使われているが、自動車はいまや半導体の塊ともいわれ、カウントの仕方にもよるが、1台で50~80個、高級車では100個以上の半導体が組み込まれているといわれる。これが不足すれば、たちまち生産は滞ってしまう。

   2020年前半、新型コロナウイルスの感染拡大で自動車の生産が落ち込む一方、「テレワーク」や「巣ごもり」でパソコン、ゲーム機、そして通信業界の5G関連機器などは生産が活発で、半導体も自動車のマイナス分がそっちにシフト。年後半に自動車生産が急回復し時には、半導体の供給が追い付かなくなったのだ。

   今回の火災を受け、各自動車メーカーは半導体確保に奔走している。概ね、各社が確保している在庫は多くて3か月分、なかには1か月分程度しかない部品もあるという。各社、生産計画の見直しを進めているが、一定の減産は避けられない見通し。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2021年度上半期(4~9月)の国内メーカーの減産規模(海外を含む)が全体の約12%に当たる計165万台にのぼると試算しており、影響がどこまで広がるか、関係者のヤキモキは続く。(ジャーナリスト 済田経夫)

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