リンカーンとマンデラの「転んだら起きよ」という言葉
物流大手の近鉄エクスプレスの鳥居伸年社長も、コロナで困っている国内外の顧客を救うために、デジタルネイティブ世代の新入社員に期待のエールを送った。
「当社は物流業者であり、海外でも生活維持に欠かせない事業として営業が許可され、ロックダウン時にも外出許可証を行政から付与されています。今、サプライチェーンを維持するためにはDXが欠かせません。みなさんはデジタルネイティブ世代。情報の収集能力は他の世代より優れ、自分なりの価値観をしっかりと確立している方が多いです」
ただし、情報だけで判断をするのではなく、できる限りチャレンジをして実体験を重ね、そこから一層成長してほしいと、座右の銘にしている言葉を贈った。
「最後にマザー・テレサの有名な言葉を皆さんに贈ります。
思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。
自分を肯定し、ポジティブな思考を心がけることで運命は切り開けて行く、と解釈できると思います。皆さんの成長と活躍を大いに期待しています」
電気機器メーカー、明電舎の三井田健社長も著名人の言葉を新入社員に贈った。まず、社会に出ることを登山にたとえて、こう語りかけた。
「みなさんは、空っぽのリュックサックを背負って、これから登山を始めることになります。リュックサックに色々詰めていく重要な時期です。大事なことは足腰を鍛えておくこと。登山の途中で色々な出会いがあります。暴風雨に遭うこともあります。いろいろな経験を積み重ねて人生を送ることになります。どんな状況にも対応できる足腰が重要になります。10年後に振り返って『やりきった!』と思える2020年代にしてください」
そして、リンカーンとネルソン・マンデラの言葉を引き合いに出した。
「リンカーンにこんな言葉があります。『あなたが転んでしまったことには関心がない。そこから立ち上がることに関心がある』。きっと、あなたが立ち上がる姿を見ている人はいます。だから、どうか転ぶことを恐れないでください。ノーベル平和賞受賞のネルソン・マンデラもこう言っています。『生きるうえで最も偉大な栄光は、決して転ばないことにあるのではない。転ぶたびに起き上がり続けることにある』と」