文系は働き方改革、理系はモノつくりのメーカー
文系・理系別の就職注目企業ランキングでは、文系学生の1位はアクセンチュア、2位にオープンハウス、3位にニトリがランクインした。また不動産業界では三井不動産が15位と上位に入ったのが目を引いた。ニトリと三井不動産は、ともに男性の育休取得推進を含めて働き方改革で高い評価を得ている企業だ。ここでも総合商社は不人気で、1社も入らなかった。
一方、理系学生は1位にNTTデータ、2位にソニーが、3位に日立製作所がランクイン。また、パナソニックやトヨタ自動車、三菱電機などモノつくりの巨大製造業が多く入り、大手志向の強さがうかがえる結果となった=下表参照。
それぞれ、どういった働きがいや成長環境にあるのか、新卒入社した社員の口コミから各企業の魅力を探ると――。
アクセンチュア「若手でも自らの意見を発しやすく、難易度の高い仕事を任せてもらえるため働きがいはある。与えられた仕事をきちんとこなすと、さらに難易度の高い仕事を任せてもらえる。また、コンサルは自ら学ばなければいけないイメージもあるが、放任ではなく部下に教えようという風土があるため、成長環境という意味では、非常によいと思われる」(アナリスト、女性)
オープンハウス「お客様との距離が近い部署にいたので、お客様からありがとうと言ってもらえたときに、やりがいを感じることが多かった。お客様からの要望は多様なので、それに応えることができたときはとても嬉しい。この会社で働いたことによって、自分のスキルを磨くことができた。新人研修はもちろん、スキルアップのための講座や勉強会がたくさんあった。ロールモデルとなる先輩もいるので、その人を目標としてキャリアを形成していくことができる。モデルとなるようなキャリアパスが明示されているので、自分がどうしたら目標とするキャリアを形成できるのかが1人1人わかるようになっている」(営業、男性)」
ソニー「自分が少しでも開発に関わった商品が世の中に出て、CMで流れているのを見るとやはりうれしくなる。生活に必須ではないものの、夢を与えたり豊かにしたりする商品を扱っているのが誇らしい。選抜制で管理職候補のための研修があり勉強になる。入社3年目までは定期的にロジカルシンキングや専門分野(プログラミング)の研修があり、同期と会えて和気あいあいと楽しめる」(エンジニア、女性)
トヨタ自動車「若いうちから責任のある仕事を任せてもらえる。社内で相談に乗ってくれる人も多く、放って置かれるという事態にはならない。仕事をこなしながら、成長できると感じる。仕事を通して技術者として成長できていると感じられる。教育プログラムや自身の担当業務に関する社内フォローもあり、キャリア開発において十分な環境が整えられている」(開発、男性)
(福田和郎)