コロナ禍で残業時間7.5時間減少 営業職は散々なことに......

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   コロナ禍で残業時間が大幅減少――。パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」が、新型コロナウイルスの感染拡大による残業時間のへの影響について職種別の実態調査を行ったところ、2020年4~5月の緊急事態宣言前後で、全職種の平均残業時間が約7.5時間減ったことがわかった。

   「訪問」や「対面」が抑制され、「営業」系の職種の多くで残業時間が減少した。

  • 緊急事態宣言で残業時間が減った
    緊急事態宣言で残業時間が減った
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最も大きく減少したのは「基礎研究」

   調査では、2020年4~6月の1か月あたりの平均残業時間と、それが同年1~3月と比べてどう変わったかを聞いた。

   20年4~6月の回答者全員の1か月あたりの平均残業時間は20.6時間。緊急事態宣言前の1~3月の平均(28.1時間)と比べると7.5時間短くなった。

   コロナ禍のなか、残業時間が最も大きく減少したのは「基礎研究」で、18.3時間減少して25.4時間になった。次いで「コンサルタント」が17.4時間減少の21.6時間、3位は「技術営業」で17時間減少して19時間になった。

   残業時間が減った上位20職種の中に多くランクインしたのは、営業系の職種。業種別に営業系の職種は16に分類されているが、全16種の20年4~6月の残業時間は1~3月と比べると月平均で8.9時間減少と全体平均の7.5時間を大きく上回った。

   「感染防止を目的に、取引先や見込み顧客への訪問営業や対面営業が抑制されたことなどが、残業時間の大幅な減少につながったと考えられる」という。

緊急事態宣言後、残業時間最多は「教育/スクール」

   2020年4~6月に残業時間が最も多かった職種は、「教育/スクール」の38.6時間。2位は建築/土木系エンジニアの「施工管理」の36.9時間。「教育/スクール」は1~3月の残業時間は42時間だったが、休校になった学校のフォローなどに忙しかったとみられ3.4時間の減少にとどまった。1~3月の残業時間の多い職種のランキングでは4位だった。「施工管理」は、1~3月より12時間少なくなった。

   20年4~6月に残業時間が多い上位20職種の1か月あたりの平均残業時間は27.5時間。1~3月の37.2時間から9.7時間と大幅に減少した。残業時間の多い20職種の上位には、「エンジニア」系、「営業」系、「クリエイティブ」系の職種が多い。

   1~3月には残業時間の多さで2位だった「基礎研究」(43.7時間)は、4~6月には全業種を通じて最高減少幅の18.3時間マイナスで25.4時間(15位)に、1~3月6位だった「プロデューサー/ディレクター/プランナー(出版/広告/Web/映像関連)」(39.7時間)は14.5時間の減少で25.2時間(16位)になった。

   「営業」系の職種でも、1~3月には42.8時間(3位)あった「建設/不動産の営業」は4~6月に15.3時間減少し27.5時間(7位)に、1~3月37.9時間(9位)の「広告/メディアの営業」は、12.4時間の減少し25.5時間(13位)となったが、「人材サービスの営業」は1~3月39.2時間(8位)から4~6月は8.4時間と比較的小幅な減少で30.8時間(3位)を記録したケースもあった。

   2020年4~6月に残業時間が少ない職種のランキングでは、「店舗/施設管理/店舗開発」(13.2時間)、「旅行/宿泊/ホテル/冠婚葬祭関連職」(14.8時間)、「販売/接客/売り場担当」(15.3時間)など「販売/サービス」系の職種が上位にランクイン。その背景には「緊急事態宣言下における飲食店などへの営業自粛要請の影響があったと考えられる」という分析している。

   なお、調査は20~59歳の正社員男女を対象に2020年8月インターネットを使って実施。1万5000人から有効回答を得た。

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