一番の問題は「中国リスク」「国内回帰」では済まないLINEの「いばらの道」!?

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IT、AI技術者の争奪戦に日本は勝てるのか?

   こうした対応は当然だが、何でも国内回帰すればいいというかといえば、そう単純な話ではない。

   IT、とりわけこれからの「主戦場」になるAIなど最先端の分野では、GAFAと呼ばれる米巨大ITなどとのあいだで技術者の奪い合いになっており、「日本国内だけでの開発では勝てなくなる」(業界関係者)というのが常識。LINEが中国で技術開発を含む業務をしていたのも、「日本だけでは十分な人材が確保できなかった」(LINE関係者)ためという。

   さらに、韓国のサーバーに情報を置いていたのは、サーバー構築や維持費で韓国のほうが安上がりだったという事情がある。特に日本の電力料金の高さは国際競争では大きなハンディだ。

   グローバル企業、公共基盤として技術的、コスト的に競争力を維持しつつ、プライバシーにも万全を期す―― 言うは易く行うは難い、いばらの道がLINEの前に続いている。(ジャーナリスト 岸井雄作)

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