新年度に就職や進学をする新社会人や学生らのサポートキャンペーンを展開するアマゾンジャパンが、その支援の輪を広げている。
新生活のスタートに当たり、児童養護施設に寄付するのは初めて。2021年3月23日に贈呈式を行い、アマゾンジャパン合同会社のバイスプレジデントで、ライフ&レジャー事業本部統括事業本部長の渡辺朱美さんが、新型コロナウイルスの影響で閉塞的な状況が続くなか、さらに子どもたちへの支援が求められていることを訴えた。
「新生活応援」特設コーナーを設けて支援呼びかけ
アマゾンジャパンは2020年11月から、「Amazon『みんなで応援』プログラム」と名づけた社会貢献活動を開始。現在、250以上の団体や施設が登録している。
その一環として、この新生活のタイミングで児童・生徒や学生への生活支援を求める団体や施設を集め、支援に応じる利用者らにAmazonのサイトで商品を購入のうえ、寄付を募る特設ページを公開した。
これらの団体・施設がAmazonのサイトで支援を希望する物資の「ほしい物リスト」を公開。リストにある商品を、プログラムの趣旨に賛同したAmazonの利用者が購入すると、その商品が施設などに届くというマッチングの仕組みだ。
この日は、東京都板橋区の児童養護施設、まつば園(山川庸介園長)にAmazonギフト券を寄付。同園で贈呈式を行った。バイスプレジデントの渡辺朱美さんは山川園長にギフト券70枚を贈り、寄付の趣旨やAmazonの社会貢献の意義などについて説明した。
まつば園への寄付について、渡辺さんは「コロナ禍の状況について事情を聴くうち、施設で暮らす高校生がアルバイト時間の削減を余儀なくされる一方で、リモート化でそれに合わせた環境を整えるための負担が増えるなどの変化があることがわかった」と言う。
「ニューノーマルにおける新生活に向けて、まつば園のような施設を支援していく必要があると考えました。新生活を迎える子どもたちが、施設のサポートのもと、自身でインターネットでのお買い物を体験していただき、テクノロジーを活用し自立する支援になればという想いからAmazonギフト券を贈りました」
と話し、「『みんなで応援』プログラム」の取り組みが、多くの人にとって自立の助けになることへの期待を示した。
約50人の子どもたちが暮らす、まつば園の山川庸介園長によると、団体生活の施設では、コロナ禍の感染防止で緊張を強いられたうえ、子どもたちは我慢をしなければならないことが多くなった。
そうした中での支援に、
「うれしく思っています。いただいたAmazonギフト券でのオンラインでの買い物体験が、子どもたちの社会勉強の機会となればと思っています。また『みんなで応援』プログラムを活用する施設や団体が増え、一人でも多くの方に支援が行きわたることを祈っております」
と、感謝の気持ちを伝えた。
アマゾンジャパンでは、団体や施設に暮らしの事情を聴く中で、年度があらたまって迎える新生活についても支援が必要なことがわかったと、このプログラムの中に、4月30日までの期間限定で「新生活応援」の特設コーナーを設け、いっそうの協力を呼びかけている。