福島第一原発の事故から10年 小泉環境相がオススメ「100人が語る」本【震災10年】

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環境省の「新たな誓い」

「資料編」では、東日本大震災の発生から現在に至るまでの福島の環境再生事業の歩みを資料やデータ、事業の担当者のコラムとともに紹介している。除染、中間貯蔵、特定廃棄物の処理といった環境再生に向けた取り組みから、環境の観点から地域の強みを創造、再発見する「福島再生・未来志向プロジェクト」まで、福島の環境再生のこれまでとこれからがわかる。

   環境省は、

「福島の復興は、まだ道半ば。引き続き、環境再生事業を安全かつ着実に進めていくとともに、中間貯蔵施設に保管する除去土壌等を搬入開始から30年後となる2045年までに福島県外で最終処分するという約束の達成に向けて取り組まなければならない」

としている。

   本書の刊行は、その決意を新たにするものだ。

   最後に、小泉進次郎環境相がこんな言葉を寄せている。

「みなさんに、ご紹介したい本があります。『福島 環境再生 100人の記憶』です。この本に登場する岡本全勝さんという復興庁のトップを務めたられた方の言葉です。
『〈福島を支援します〉と言ってはいけない。〈支援〉ではなく、〈責任を果たす〉でしょ。津波被災地での復興は支援でも、原発被災地の復興は責務です。これは忘れてはならない基本です』
この言葉は本当に重いと思います。私は環境大臣としても、環境大臣ではなくなったとしても、一個人としてもこの責務を果たしていきたいと思いますし、みなさんも機会があったら、ぜひ本をめくってみてください」

   なお、本書の全ページを環境省のこちらのウェブサイトで無料公開している。

(渡辺淳悦)

「福島 環境再生 100 人の記憶」
編著:環境省 環境再生・資源循環局

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