「マチ★アソビのそうめんセット」がオンラインショップで好評
好評だった露店販売で継続して買ってもらえるように、森岡さんはさらなる工夫を施した。数量限定で、タイのこぶ締めや天恵菇(てんけいこ)などを載せた豪華なそうめんを出すと、開始3時間前から行列ができた。一杯ごとにポストカードなどのノベルティを付けるなど、「おへんろ。」ファンが喜ぶ仕掛けも考えた。
「露店の売り上げは伸びてますね。ここ最近は1日で600~700杯とか売れます。クオリティをどこまで上げられるか楽しんでいますね。マチ★アソビでクオリティの高いそうめんを出すことによって、僕自身がすごく勉強できました」(森岡さん)
そうめんを買うため、今やお客さんは30~40分ほど並ぶように。写真を撮ってツイッターにあげる人も多いため、盛り付けの配置はアルバイトに細かく指示している。
アニメとのコラボで大切なことを、森岡さんに聞くと、
「お客さんのニーズを理解してないといけないですね。そうめんの味ももちろん大事ですが、来た人は写真を撮るという行為や、アニメコラボの付加価値も楽しみにしています。雰囲気づくりも大事ですよね。売り子もアニメに詳しい人にして、並んでいるお客さんとアニメの話を交わしたりします」
森岡さん自身、アニメは「見ないほうだった」と話す。しかし、マチ★アソビに出るようになってからは、話題の作品は見る、ゲームをやりこむなど、お客さんに寄り添えるように努めている。
コラボの成果が出始めたのか、白滝製麺は2018年ごろから業績が黒字化。20年春は新型コロナウイルスの影響でマチ★アソビvol.24が中止となったため、すだちやわかめを付けたマチ★アソビのそうめんセットを、自社サイトで販売した。
購入をツイッターで呼びかけたところ、問い合わせが殺到。そうめんセットは、同じくオンライン販売している「おへんろ。」コラボ商品よりも売れたといい、
「マチ★アソビといえばそうめん、と思ってくださっている人が多いことが分かりました。そうめん自体を認めてくださってるのかなと思います」
と、森岡さんは話している。
(会社ウォッチ編集部 笹木萌)