韓国人の半分以上が「日本を訪れたい」と答えた
一方、最悪だった日韓関係の中で、韓国国民の間に日本への親近感が増してきたと報じるのは、中央日報(3月22日付)「安倍氏の退任後に『ノージャパン』も終わり? 韓国人51%『日本に行きたい』」
「韓国人の半分以上が『日本を訪れたい』と答えた調査結果が3月20日に発表された。日本の新聞通信調査会が、韓国や米国、中国、フランス、タイなど5カ国の国民を対象に実施した世論調査の結果を報じた。調査で『日本に行きたいと思うか』という質問に韓国人の51.0%が『行きたい』と答えた。1年前の調査に比べて16.8ポイントも上昇した数値だ」
調査した「新聞通信調査会」は、日本の新聞通信事業に関する調査研究、資料収集、講演会の開催などを行っている公益財団法人だ。毎年1回、日本と関係の深い国々の国民を対象に、日本や日本のメディアがどう見られているかを調査している。
今回は、韓国、米国、中国、フランス、タイの5か国を対象に、それぞれ約1000人ずつ面談や電話で意見を聞いた。
そして、「日本に行きたいか」「日本に好感を持てるか」「日本を信頼できるか」などの質問項目について、韓国国民の反応が1年前の同じ質問に比べ、驚くほど高い数字の結果が出たのだった。
「日本に行きたいか?」という質問に対し、韓国国民は51.0%が「行きたい」と答えた。これは昨年より16.8ポイントもの上昇だ。また、「日本に好感が持てる」と答えた人も昨年より8.6ポイント上昇し、31.3%だった。「日本を信頼できる」と答えた人も6.7 ポイント上昇し19.7%となった。ただし、これは5か国の中ではまだ一番低かったが......。
どうしてこんなに韓国民のあいだで、日本の「好感度」がアップしたのだろうか――。中央日報は、この調査を報道した時事通信が世論調査で韓国側担当者に取材したコメントを、「さもありなん」というふうに、こう引用している。
「安倍晋三前首相の退任で韓日関係の改善への期待が高まっています」
そういえば、安倍前首相が難病を理由に、突然退任したのは昨年(2020年)9月だ。韓国での日本製ビール輸入量の5か月連続増加が始まったのも昨年9月だった。安倍サンの苦々しい顔を思い浮かべずにすむから、日本製ビールを美味しく飲めるようになったということだろうか。
(福田和郎)