氷河期再来? 企業の採用予定55.3% 2021年は9年ぶりの低水準

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「育てる余裕なし」中途採用に即戦力求める

   2021年度の正社員の採用見込みを、新卒新入社員と中途社員をそれぞれ聞いたところ、「採用予定がある」(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)割合は、「新卒新入社員」で39.1%、「中途社員」で45.0%となった。

   規模別では、「大企業」では新卒、「中小企業」では中途採用の割合が高くなっている。中小企業からは、

「新卒を教育している時間がないので、どうしても即戦力である中途採用に偏る」(各種商品卸売、神奈川県)
「現場の稼働が間に合わない状況が続いており、新卒社員については社会人としての教育を行う体制が整わないため中途のみで採用予定」(有機化学工業製品製造、大阪府)

といった声が多くあがった。

   また非正社員(新卒・中途入社)の採用状況を聞いたところ、「採用予定がある」(「増加する」「変わらない」「減少する」の合計)と答えた企業は36.8%で、前回調査から7.4 ポイントの大幅減となり、9年ぶりに3割台まで減少した。「採用予定はない」とする企業は5 割近い水準まで増加している。

   「採用予定がある」企業を業種別にみると、コロナ禍以前から人手不足が深刻だった「飲食店」が73.1%でトップとなった。次いで、スーパーマーケットなどを含む「各種商品小売り」が69.6%で続いた。内食需要の高まりで人手不足の割合が高まっていることが一因と考えられるという。

   「家具類小売」(66.7%)や「飲食料品小売」(64.6%)、「人材派遣・紹介」(63.3%)、「娯楽サービス」(61.7%)など、個人向けの業種が上位に並んでおり、採用意欲は強い。

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