コロナ禍に見舞われた2020年、日本人の有給休暇の取得日数や取得率が5年ぶりに低下したことが、グローバルネットワークを有するオンライン旅行会社のエクスペディアの調査でわかった。
外出自粛が続き、レジャーの機会がほとんどなかったことが背景にあるとみられる。
「18~34歳」では15日から10日へと大幅減
調査によると、2020年の日本の有給休暇の取得日数は、前年より1日少ない9日。取得率は前年比5ポイント減の45%だった=下図参照。
エクスペディアの調べでは、2014年から19年までの6年間は、取得日数は10日以上、取得率は50%超が続いていたが、2013年(取得日数7日、取得率39%)以来7年ぶりに「大台」を割った。前年を下回ったのは2016年に、日数で前年から2日減、取得率で10ポイント低下して以来のこと。
取得状況を世代別にみると、「18~34歳」では、2019年には15日取得していたのに対して2020年は10日と大きく減少。「35~49歳」では前年と同じ10日で、「50歳以上」は、1日少なくなって9日だった。
「休み不足と感じているか」という質問で、休みが大きく減った「18歳~34歳」では「感じている」との回答は41%。2019年調査の68%から、27ポイントも減少した。
これについて同社では、「2020年は休暇を取得しても外出制限が多くあったため、若い世代の休暇取得日数の低下や、『休み不足』の感じ方に影響を与えたかもしれない」と指摘している。
「休み不足と感じているか」という問いには、「35~49歳」は43%(2019年53%)が、「50歳以上」は50%(同50%)が、「感じている」と回答した。