新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに広がったテレワークだが、自宅で仕事スペースを確保するのに苦労している人は少なくない。
どのような場所を仕事場にしているのか、テレワーク経験者を対象に聞くと、自宅のさまざまな場所がテレワークに利用されていることがわかった。
カラオケの社第一興商が「自宅とテレワークスペースにおける働き方の実態調査」を、2021年3月9日に発表した。
20代では4人に1人が...
調査によると、テレワークに使ったことがある自宅の場所(複数回答)で、最も多かったのは「リビング」で67%。次いで「自分の部屋」が63%だった。3番目に多かったのは、なんと「お風呂」(14%)、4番目は「寝室」(12%)。「トイレ」という人も9%いた=下の円グラフ参照。
20代だけをみると、「お風呂」や「トイレ」の利用はグンとアップ。「お風呂」(24%)では、4人に1人がテレワークを経験。「トイレ」は16%が仕事場として利用した。
調査した第一興商は、「自宅のさまざまな場所でテレワークを実施していることから、より快適な環境を求め模索していることがわかった」という。
「自宅でのテレワークの悩みは?」との質問では、「集中できない」という回答が約半数。50代では53%、40代で45%、30代で49%、20代で46%だった。
一方、テレワークスペースを利用した理由の上位は、「メリハリをつけるため」が36%、「通信環境が整っていない」の30%。また、テレワークスペースを利用して良いと思った点の上位は「メリハリができる」(42%)「集中できる」(42%)「通信環境」(32%)」など並び、テレワークスペース利用の目的が達成されていることが示された。
この調査で、経験者が少なからずいることが示された「お風呂」でのテレワーク。ネットでは経験者や愛好者らが、防水加工あるいは撥水加工された文具やツールを使ったやり方を公開している。
自宅でのテレワークは家族らからの声かけなどで集中を中断されることがあるが、風呂にこもっているときはそういうことがなく、集中が持続できて仕事がはかどるという。
なお調査は、自宅のほかにテレワークスペースを利用したことがある20~50代の、各年代75人ずつ、合計300人の男女を対象に、2021年2月に実施した。