「みんながやってるから」はダメ! メリットとデメリットを知る【まだ間に合うDXの基礎知識】(久原健司氏)

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時間にコストに...... DXのデメリットとは?

   もちろん、DXを進めることによって生じるデメリットもあります。特にこれから挙げる2つは、DXを進める際には確実に生じるものですので、知っておいてください。

(1)結果が出るまでに時間とコストがかかる可能性がある
(2)既存システムからの移行が困難になる

(1)結果が出るまでに時間とコストがかかる可能性がある
実際にDXを進めている企業の中には、結果が出ていない企業が多いのも現状です。一般的に言われているのが、DXを進めている企業にとって目に見えた効果が現れるまでには平均で3年~5年程度の期間が必要であるということです。
また、当然ながらDXを進めるためには様々なところで投資が必要になります。

(2)既存システムからの移行が困難になる
ワークフローの中に大規模なシステムを導入している企業は、DXを進めるうえで別のシステムなどへの移行をする必要が出てきてしまった場合、非常に困難となります。
特に業務の根幹に関わる部分に大規模なシステムが入っているような場合は、リスクヘッジの観点からも、一度にすべての業務フローを変更することは不可能です。
データフォーマットの統一や簡単な業務効率化などから始めるということもできますが、きちんと段階を踏む必要があり時間がかかります。
また、その業務に関連する部署が多い場合は、部署間の連携も考慮しなくてはいけないため、さらに調整に時間がかかってしまいます。
その結果、社員のモチベーションも下がってしまう可能性も出てきます。

   このような2つのデメリットが生じるため、とりあえず世の中がDXを進めたほうがいいと言っているからやってみよう、といったような安易なり理由で進めることは絶対にやめてください。

   では、海外ではDXはどのように進んでいるのか――。次回は、海外のDX事情について、お話したいと思います。(久原健司)

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