「自分と同じ年で親が亡くなった人がいるんだな」
「僕はあの日、あの時に母を亡くしました。その時に自分も流されたことまでは覚えています。それが最後になるとは思っていませんでした。(中略)
その後の記憶はないです。気がつくと知らない家で寝ていました。慌てて飛び起きると、手足に傷が多数ありました。周りをよく見ると、母の姿がありませんでした。聞いてみると『行方不明だ』と言われました。その意味が理解できなかったです。今になってようやく理解しました。『亡くなったんだな』と。(中略)
それから数年たち、仮設住宅での生活が始まった時に、あしなが育英会の話を聞き、興味があり、参加してみたいと思いました。実際に行ってみると自分と同じ年で親が亡くなった人がいるんだなと、自分だけが仲間外れじゃないんだなとも思いました。あしなが育英会に来て、自分はかなり変わったなと実感しています。本当に感謝しています。ありがとうございました」(大槻晃弘、2013年11月)