コロナ禍でクルマが見直されても...「若者離れ」なお続く 持たない理由の6割「お金がかかる」

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   新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに非接触の移動手段としてクルマが見直されるなか、若者などのクルマ離れの流れは変わってきたのだろうか――。

   インターネットリサーチのNEXER(ネクサ―)を運営する日本トレンドリサーチの調査によると、免許所有者の約8割がクルマを保有しており、一方でクルマを持たない理由の6割は「お金がかかるから」だった。2月25日に公表した。

  • やはり、若い世代ほど免許やクルマから距離を置いている
    やはり、若い世代ほど免許やクルマから距離を置いている
  • やはり、若い世代ほど免許やクルマから距離を置いている

免許取得割合、20代以下で一段と低く

   調査によると、全国の男女2362人の回答者のうち、免許取得者の割合は86.3%。年代別にみると、70代以上(266人)=82%、60代(447人)=90.6%、50代(539人)=89.6%、40代(534人)=89.1%、30代(363人)=85.7%と、30代以上では82~90%と高い割合だったが、20代以下(213人)では68.1%と、一段低い割合にとどまった。

   日本トレンドリサーチでは「『クルマ離れ』以前に『免許離れ』が若者のあいだで進んでいるのかもしれない」と分析する。

   免許未取得と回答した人たち(324人)に、免許を取得していない理由を聞いたところ、「必要性を感じないから」が44.4%で最多。その次に多かったのは「クルマに興味がないから」の29.9%だった。「お金がかかるから」も27.5%と、3割近くの人が答えた。

   免許取得者(2038人)にクルマを持っているか、聞くと、77.4%が「持っている」と回答。年代別では、30代以上が73~88%なのに対し、20代以下で55.2%と、保有者の割合も20代以下が他の年代よりひと際低く「若者のクルマ離れ」を裏付ける結果が示された。

   また、クルマを持っていないと回答した人たち(461人)のうち、クルマを持ちたいと思うかどうかを聞くと、「思う」は40.1%、「思わない」は59.9%。「思わない」と答えた人(276人)に、その理由を聞くと、「お金がかかるから」が62.7%で最多。「他の交通手段を利用しているから」が34.1%で続いた。

購入費よりも維持費をムダと感じる

   クルマを持っていない理由として「お金がかかる」と答えた人たち(173人)に、クルマにかかる費用の中で最も「ムダ」あるいは「損」だと思っているものについて聞くと、「税金」が30.6%で最も多く、「駐車場代」(22.5%)、「購入費」(20.2%)と続いた。購入時の支出より、保有を維持するための維持費に「ムダ」を感じる人が多いようだ。

   アンケートでは、「金がかかる」ことが免許取得やクルマ購入のハードルと考える人が少なくないことが示された。それでは、購入や保有でおトクなクルマがあれば購入動機になるのか。アンケートでは、どういうクルマやサービスであれば購入したいと思うかを想像したうえでの回答を求めた。

   寄せられた声をみると、

「無料駐車場があれば車を持ってもいい」(20代男性)
「税金のかからない、駐車場に困らないサービス」(50代男性)
「点検整備料が無料の車」(30代男性)
「壊れてもチェンジしてくれる」(40代男性)
「折りたたみで使用しないときは駐車場代が掛からない」(60代男性)

などで、駐車場の費用や車検、修理などが負担と考えられているようだ。

   なお調査は、2021年2月9日~18日に、インターネットを使った複数の調査サービスを利用して実施。全国の男女計2362人から回答を得た。

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