東京株式市場の日経平均株価が3万円を割った。2021年2月26日に前日比1202円安と急落。下落幅は過去10番目の大きさとなった。原因は、上昇する長期金利。これに嫌気した米国株が大幅に下落。日経平均株価に飛び火した。長期金利の上昇は一服しているが......。
日経平均株価は神経質な動きとなりそう。どうなる!? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 3万円割れ、調整局面か
日経平均株価予想レンジ:2万8500円~2万9600円
2021年2月26日(金)終値 2万8966円01銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、どのように相場を修復するのかがポイントとなりそうだ。
前週の日経平均株価は、米国の長期金利の上昇を嫌気した米国株の大幅な下落を背景に、2月26日には前日比1202円安と急落。下落幅は過去10番目の大きさとなった。米10年債利回りは2月25日に1.61%と、2020年2月以来、1年ぶりの水準にまで上昇した。
今週の日経平均株価は、相場をどのように修復するのかがポイントになりそうだ。日経平均株価は3万円の大台まで大きな調整もなく、順調に上昇してきただけに、今回の大幅な下げにより、いったんは調整局面入りした。今後は下値を固めながら、相場を修復していくことになろうが、米国の長期金利の動向を見ながらの神経質な展開となりそうだ。
東京外国為替市場 ドル円は底堅く
ドル・円予想レンジ:1ドル=106円00銭~107円50銭
2021年2月26日(金)終値 106円58銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、底堅い動きか。
前週のドル円相場は、ドルが強含みに推移した。一時1ドル=106円台後半まで上昇し、2020年9月以来の水準まで上昇した。米国の長期金利の上昇により、ドル買い・円売りが優勢となった。
今週のドル円相場は、底堅い動きか。米国の長期金利の上昇が、ドル上昇の要因になっており、米国の長期金利が低下しなければドルの強地合いに変化はないだろう。
米国の長期金利上昇の背景には、米国の景気回復への期待感がある。FRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長は、2月23、24日の議会証言で、米国の物価目標達成には3年以上かかるとの見方を示したが、新型コロナウイルスのワクチン接種の進展と追加経済対策への期待感から、米国の景気回復への期待が強まっている。
経済指標は、国内では1日に2月の新車販売台数、2日に1月の完全失業率と有効求人倍率、10~12月期の法人企業統計などが予定されている。
海外では、1日に中国の2月の財新製造業PMI、米国の2月ISM製造業景気指数、3日に米国の2月ADP雇用統計、米国の2月ISM非製造業指数、5日に米国の2月雇用統計などが予定されている。
(鷲尾香一)