パソコン、前年特需の反動で8%減
2020年のIT・オフィス市場は、 テレワークやオンライン授業、政府主導のGIGAスクール構想による需要拡大があったものの、前年より金額規模は下回った。パソコン(PC)は、1700万台で前年比8%減だったが、18年以前と比べると高い販売水準=下グラフ参照。
リテール市場は同12%増の360万台と2年連続のプラス成長となった。テレワークやオンライン授業による需要の高まりなどが市場を支えた。ディーラーらによるリセラー(再販)市場は同6%減の930万台。リプレイス需要のピークとなった前年から縮小したものの、GIGAスクール構想の計画前倒しによって秋から販売が急伸した。
タブレット端末は前年比39%増の990万台。リセラー市場は教育関連での需要が追い風となり同214%増となったが、リテール市場は同8%減だった。通信方式別では、キャリア回線付きは同39%減と大きく減少したが、縮小が続いていたSIMフリーモデルは同1%増、Wi-Fiモデルは同28%増と伸長した=下グラフ参照。
その結果、それぞれのシェアは、キャリア回線付きが前年から18%ポイント縮小の34%、SIMフリーモデルは3%。Wi-Fiモデルが17%ポイント拡大の63%で最多となった。
PCとタブレット端末と合わせてみると、市場は前年比5%増の2690万台となった。パソコンが前年から24%減少したものの、タブレットは教育関連の拡大が販売を押し上げ、前年比66%増と急伸した。全体に占めるタブレットの割合は、前年から19%ポイント拡大の51%と半数以上を占めた。