防衛大学校の年収急上昇は新幹線級の出世スピード
防衛大学校の年収が急上昇した秘密は、どこにあるのか――。
「OpenWork 働きがい研究所」の発表資料には、説明がない。そこで、防衛大学校のホームページを見ると、学生の時から「年収」に恵まれていることに驚かされる。「学生の身分・待遇」として、こう書かれている。
「学生の身分は、特別職の国家公務員です。修業年限は4年間。全員学生舎に居住し、被服、寝具、食事などが貸与又は支給されるほか、毎月学生手当(令和元年12月現在:11万7000円)が支給されます。また6月、12月には期末手当(年39万7800円)が支給されます」
「卒業後の進路」には、こう書かれている。
「厳しくも有意義な学生生活を終えた後には、自衛官任官への道が待っています。幹部候補生として各自衛隊の幹部候補生学校に入校します。将来は各自の能力・努力に応じて重要な地位に就くことになります」
そして、約1年の訓練を経て、いずれも幹部自衛官の「3等尉」に任命される。自衛官は最高幹部の「幕僚長」(企業なら社長に該当)から「将」「佐」「尉」「曹」「士」(平社員に該当)と計16階級あるが、「尉」以上が幹部自衛官と呼ばれる。つまり企業で言えば、入社2年目から「課長」が約束されているわけだ。あとはトントン拍子に偉くなるだけだから、鈍行列車に乗った一般自衛官に比べ、新幹線に乗ったようなスピードで年収もアップするのだろう。