プロフィールを変えただけで60万円も上昇
年が明けるとビットコインは1週間で100万円以上も上昇し、一時1BTC=400万円を超えるほどに急騰しました。その後は、300万円を割り込むまで下落したものの、バブル感のない堅調な相場展開が続いていました。
ところが1月29日夕方、ビットコインはわずか2分程度で10万円急騰。突然の出来事に、ニュースを探ってみても目立った材料はありませんでした。そうなれば、テスラの話題が頭をよぎります。イーロン・マスク氏のツイッターを確認すると、プロフィール欄に「#bitcoin」と記載されていました=下のツイッター画面を参照。
これが投資家には、「テスラかイーロン・マスク氏がビットコインを購入した」と想像を掻き立てたのです。
イーロン・マスク氏といえば、カリスマ経営者として人気が高く、今やアマゾンのジェフ・ベゾス氏を抜いて資産19兆円の世界一の大富豪です。ツイッターのフォロワー数は4000万人越えと、その影響力は計り知れないものがあります。
そんなこともあり、6時間程度でビットコインは60万円も上昇。あっという間に400万円を回復したのです。おそらく、この時にビットコインを購入したのでしょう。
購入価格は1BTC=337万円程度ですから、ビットコインが500万円まで上昇したときには、760億円もの含み益が出ている計算となります。テスラの2020年の純利益は725億円程度ですから、ビットコインへの投資によって、わずか2週間で並んだことになります。
なお、今回ビットコインの購入にはテスラの現預金の8%程度だったようです。
さて、マイクロストラテジーやテスラのようにビットコインの購入を行う企業は今後も現れるのでしょうか。
参考となるデータとしては、2月初めに開催されたマイクロストラテジーによるビットコインのカンファレンスにエントリーした企業の数があります。その数なんと、1400社! それだけ多くの企業が、ビットコインの購入に興味があるということになります。
筆者はビットコインの購入を煽るつもりは一切ありませんが、これまでにない買い手が現れていることで、バブルではない新しい風が吹いていると感じています。(ひろぴー)