人生に悩みのタネはつきものです。仕事のこと、人間関係のこと、夫婦や家族のことなど考えると夜も眠れない、どうしたらいいのかわからない、判断がつかない。そんな状況は、誰にでもやってきます。ですが、状況を一変させる方法があるとしたらどうでしょうか。
じつは、そんな方法があります。「心に迷いなく生きる」ためのコツのようなものです。今回紹介する本の著者は東証一部に上場する、株式会社サニーサイドアップの創業者であり、一般社団法人おせっかい協会会長の高橋恵さんです。
「あなたの心に聞きなさい」(高橋恵著)すばる舎
なんでもいいから続ければ自信になる
著者の高橋恵さんは、おせっかい協会の活動の一環として、毎週日曜日の朝にゴミ拾いをしています。協会のある中野に集まって、ボランティアの方々と一緒にゴミを拾うというのです。10年近く続けている活動になりますが、最近、不思議なことが起きるようになったそうです。
高橋さんは、
「ゴミ拾いで回っているときに、『ゴミが落ちていない』のです。どうしてかと調べてみると、理由がわかりました。商店街の方々が人を雇って掃除してくださるようになったのです。本当にうれしいことでした。継続は力なりと言いますが、何か一つのことを続けるのは素晴らしいことなんです。周りの人に影響を与えることもありますし、何より自分のコンディションを知るバロメーターになったり、意志を強くしていくことができます」
と、話します。
「継続は力なり」です。
「しかしその内容は、本当に何だっていいのです。たとえば私がずっと続けていることの一つは、毎日、朝日の写真を撮ってSNSに上げることです。以前、たまたま朝日の写真を上げたときに『きれい』と言ってくださる方がいたので、じゃあ明日もやってみようかしらということで、それから気づけば何年も続けています」
決して誰かの役に立っているわけではないかも知れない。しかし、決めて続けていく、そして習慣づけていくことに意味があると、高橋さんは言います。
「一つのことをやり抜く人には、不思議な貫禄なようなものが出てくるのです。それはきっと、『一つのことを続けている』という自負、自信なのではないでしょうか。しかしそれは、数か月で出てくるものではありません。数年...できれば10年は続けていくことで、持ち味になっていくのです」
と、高橋さん。
「早起きだっていいですし、足つぼだっていいですし、ブログを書くだっていいですし、何だっていいのです。誰のためにならなくてもいいので、やると決めたことを、自分のために続けてみてください。その継続によって、思わぬ縁ができたり、人に喜ばれることだってあります。それが、またとない自信となってあなたを支えてくれるはずです」