「聖火リレーを中止する」島根県知事の爆弾発言に共感の声!コロナ優先「高齢者が多く気を抜くと医療崩壊する」(1)

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島根のドン・竹下亘氏「知事に注意したい」と凄む

   丸山知事は福岡県広川町出身で、1992年に自治省(現総務省)に入省。2013~15年に島根県庁に出向した。環境生活部長や政策企画局長を務めた。19年4月、保守分裂の知事選に無所属で出馬。自民党の中堅・若手県議の支持を受け、地元選出国会議員やベテラン県議の支援を受けた自民推薦候補を破って当選した。公選制度になって以来、島根県出身者以外の知事は初めてだ。

   丸山知事の発言に、東京都の小池百合子知事は17日、戸惑いの表情を見せた。報道陣の取材に、

「島根から何か問い合わせは入っていないようです。(丸山知事が都のコロナ対応を猛批判したことについて)都としてはしっかり対応しています。これから大会を盛り上げていく必要があり、47都道府県がしっかり連携しながらやっていくことが、これからの一歩につながります」

と述べ、聖火リレー実施の意義を強調した。

   一方、五輪組織委員会は「寝耳に水」だ。リレーは全国47都道府県を一筆書きで描く計画で、福島県を3月25日にスタート。島根県は山口県から引き継ぎ、5月15~16日に県内を走り、岡山県に引き渡す。各都道府県の実行委員会との共催事業なので地元の了解なしに進められず、一か所だけ跳ばす事態は想定していない。

聖火リレーのコース(東京五輪組織委公式サイトより)
聖火リレーのコース(東京五輪組織委公式サイトより)

   組織委員会の中村英正・開催統括は記者団に、

「(丸山知事の発言について)照会中だが、都道府県の実行委とは実施運営について調整を図ってきた。国や東京都とワンボイスになって、聖火リレーをこういう形でやっていくということをきちんと説明できれば、皆さんに歓迎されるのではないか」

と述べた。

   政府も不快感をあらわにした。そうでなくても、組織委の森喜朗前会長が女性差別発言で辞任し、混迷に拍車をかけている。47都道府県を回るはずの聖火リレーが一部でも中止になれば、一層のイメージダウンは必至だ。

   加藤勝信官房長官は17日の記者会見で、

「(聖火リレーについて)組織委で都道府県実行委員会と協議し、感染防止策を含めて検討が進められている。東京五輪は引き続き安全、安心な大会の開催に向けて準備を行っていきたい」

と、火消しに努めた。

   激怒したのは「島根県のドン」で、先の知事選で自分が推す候補が敗れて丸山知事に煮え湯を飲まされた自民党竹下派会長の竹下亘衆院議員(島根2区)だ。2月18日、首相官邸で菅義偉首相と面会後、記者団に、

「丸山知事の発言は不用意だ。注意しようと思っている」

と語った。

   この発言にはネット上で「いったい何様のつもり!」という怒りの声が殺到している。

(福田和郎)

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