「聖火リレーの中止を検討する」
「そして五輪の開催に反対したい」
島根県の丸山達也知事(50)の「爆弾発言」が全国に波紋を広げている。東京都や政府の新型コロナウイルスの対策が不十分ななか、東京五輪を開く危険性を訴えたのだ。
聖火リレーは一つの県でも反対すると、成り立たなくなる。東京都や政府、五輪組織委は対応に大わらわだが、ネット上には、
「政府に忖度せず、言いづらいことをよく言ってくれた。本当に県民のことを思う素晴らしい知事だ。他の知事たちも後に続いてほしい」
という共感の声があふれている。
「こういった骨のある知事が全国に増えたらうれしい」
丸山達也知事の発言に理解を示したのが、島根県出身のお笑い芸人、ニッチェ江上敬子さんだった。江上さんも島根県での聖火ランナーに選ばれている。2月17日放送のTBS系「ゴゴスマ ~GoGo Smile」で、丸山知事が聖火リレーの中止を検討していることを聞かれ、こう答えたのだった。
「ランナーに選んでいただい時はうれしくて、家族みんなで喜んだ。でも、こういう状況の中で、丸山知事が仰っていることも理解できる。島根県は本当に高齢者が多い県で、気を抜くとあっという間に医療崩壊する。知事も県の人も一生懸命(感染を)押さえ込もうとしている。今のままだと本当にやばいという(知事の)心の叫びだと思う」
ネット上では、丸山知事に共感を寄せる声があふれている。
「こういった骨のある知事が増えたらうれしい。島根県知事の言っていることが正論だと思います。他府県の知事も忖度なしで本音を発信すべきです。国民は疲弊しています。まだまだ命の危機に瀕している方がたくさんいます。このような状態で五輪を開催するべきではないでしょう。ワクチン接種、一般人後回しでボランティアを最優先で行いますか?」
「島根県民です。丸山知事は攻めた発言をしているが、筋が通っている人なのですよ。コロナの問題もある、9000万円もの費用がかかる、そこまでして聖火ランナーをすることに意味があるのか、と。成人式の一件でも島根県は昨年12月の時点で中止が決定したのに、首都圏では1月の直前まで揉めていた事に対しても、丸山知事は『危機感がない!』とバッサリ言っていた。国民の声を代弁してくれるいい知事だと思う」
「隣の県民だけど、島根県知事が会見していたニュースを見たが、泣いていた。県民のために今の情勢を考えて苦渋の決断でしたと、地方も大変なのですと、言っていた。きっと知事なりの地域の訴えだったと感じた」
「誰もが第一声は発しづらい中で、本当に立派だと思います。これに続く自治体はあると思いますし、聖火リレーやっている場合じゃないとみんな思っているはず」
「コロナで打撃を受けているのは、田舎も一緒です。コロナで財政が厳しくなる中の9000万円の負担は簡単なものではない。聖火リレーの辞退も各県の選択肢の一つではないか。森喜朗氏が『聖火リレーは田んぼの中を走れ』と言っているくらい盛り上がらないものなら、もうやめようよ。もっと有意義にお金を使おうよ」
「実際には、東京五輪をやろうがやるまいが、島根県に直接的な影響は少ないと思う。ましてや聖火リレーなら尚更だ。しかし一国民としてコロナの対策も不十分なまま五輪開催を強行しようとしている勢力に反対する姿勢を示したのは良いことだと思います。事務局、警備費用やらで、島根だけで県の予算から9000万かかるらしい。オリンピックの恩恵なんてほとんどないし、コロナで地方財政がひっ迫しているのだから、その分、医療や困っている人に回したほうがいい」