世界で加速するEV化の流れをつかむ出光興産 タジマモーターと超小型モデル開発で新会社

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実証実験重ねてニーズを見極め

   出光興産とタジマモーターはこれまで、2019年8月から岐阜県高山、飛騨両市で超小型EVを使ったカーシェアリングの事業化を検討するための実証実験を実施。また、その第2弾として、20年からは千葉県館山、南房総両市で、カーシェアのカーポートに太陽電池を使い、再生可能エネルギーを用いたカーシェア事業の実証実験を始めた。

   出光興産によると、2年間の実証実験から、新たなニーズがあることがわかった。まず高齢者層のあいだでは、免許返納に伴う移動のニーズが急増していることが確認された。一方で、運転経験が浅い層では、買い物や子どもの送り迎えに自動車を利用することに不安があり、代わって、雨や風が強い天候でも安全で安心な移動手段を求めていることがある。

   このほかに、エリア限定で業務に携わる営業職の人たちの間では1日の移動距離が15キロ未満で、車両の稼働率は20%以下と低く、使用されている軽自動車の性能や機能のほとんどが不要とさにれていることが示されたという。

   こうした結果をもとに、出光興産では超小型EVの需要規模は、年間100万台に上ると想定。新たに設立される出光タジマEVでは、上記のようなニーズに応えられる手軽で小回りの利く必要最小限の機能を備えた製品開発。それを使ったモビリティ、またデジタル技術を活用した利用の仕組み、また法人と個人ユースを組み合わせた新たな利用モデルの構築を行っていくことになる、という。

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