コロナ禍も逆風にならず...... あらゆるモノをサービス化する「XaaS」

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ダイキン、コマツの「XaaS」とは......

   テレワークを容易に導入できない企業にとって、社員の通勤に大量輸送の公共交通機関は避けたいが、タクシーではコストがかかりすぎる。ニアミーは、それなら少人数の相乗り配車には需要があると考え、2020年4月から取引先などに声をかけた。この読みは当たり、東京都心の保険会社など計10社の参画を得て6月1日からサービスを始めた。

   参画企業社員から事前予約をもとにAI(人工知能)を使い効率の良い配車ルートを設定。ルートに応じて複数のタクシー会社から大型車の時間貸しを受け、毎朝5~10台運行。相乗りは3人から多くても5人までに限り、座席間隔を空け消毒や換気を徹底し、マスク着用と併せ安心できる車内環境にした。

   空港送迎で実績あるシステムを使い通勤に不可欠な「時間に正確」をキープし、評判が広がって引き合いが増えているという。

   コロナ禍では、ヒトやモノの流れを滞らせ企業の経営環境に大きな影響を及ぼしているが、本書によるとネット革命にとってはむしろ、さらに加速させる役割を果たしている。

   「〇aaS」は、もともとはIT・クラウド業界で使われていた用語。「MaaS」が一般的になるとともに、急速にその範囲を広げてきた。本書では各産業界で起こっている最先端の動きを紹介。先行する北欧をはじめ国内外のMaaS事例のほか、エアコンでおなじみにのダイキン工業が取り組む空調設備のサブスクリプション「AaaS(Air as a Servive=エアアズアサービス)」や、コマツなどの建設機械メーカーによるデータを基盤にしたサービスの構築について詳しく述べられている。

   とくに建機の稼働状況は、資源需要や公共投資などの景気変動を敏感に示すものだけに、建機が生むデータは「宝」ともみなされる。業界内外から注目が集まっているという。

「XaaS[ザース]の衝撃 すべてがサービス化する」
日経産業新聞編
日本経済新聞出版
1600円(税別)

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