なぜドラッグストアは一人勝ちできたのか?

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なぜ「安売り」が可能なのか?

   ところが、1999年に「大店法(大規模小売店舗法)」が廃止され、競争環境が激変した。第一次のドラッグストアは、「大店法」の規制にかからないように150坪以下の小さい店舗が主流だった。この規制がなくなり、200坪、300坪と大型化が進んだ。

   さらに、97年に化粧品と医薬品の再販制度が撤廃されたことも後押しした。主力商品である化粧品と医薬品の安売りが加速した。

   店が大型化すると、売り場を埋めるため、それまでまったく取引のない、ドラッグストアのことなど知らない新規取引先を開拓しなければならなかった。食品、家庭用品などの卸売業者に頭を下げて、新しいジャンルの商品を仕入れていった。第二次成長期(90年代半ば~2000年代末)である。

「ドラッグストアの歴史は、新規カテゴリーを増やしていく歴史でもある」

   食品を強化したドラッグストアも多い。スーパーやコンビニと競争しながら、なぜ、より低価格で勝つことができたのか。日野さんは、こう解説している。

「ドラッグストアが他の業態よりも商品を安く売れるのは、『医薬品(一般用医薬品と調剤)』『化粧品』という高粗利益率部門を持っているために、『マージンミックス』ができたからだ」

   つまり、食品や消耗雑貨を「ロスリーダー(集客目的で、採算は度外視した商品)」にしても、医薬品、化粧品といった高粗利益率の商品でカバーできたのだ。

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