なぜ「日経を読め!」と言われるのか!?
二つ目の知識は、情報知識です。これも二つの知識からなります。一つは、売込先の情報です。業種、提供製品・サービス、取引先、沿革などの基本的情報は必須です。今はこれらをホームページで調べることができますし、相手の企業名で検索をかければ関連の記事も調べることができるでしょう。それと忘れてはならないのが、相手先の業界情報です。代表格企業はどこか、業界の特性や課題は何か、影響を受ける関連業界はどこか...... を調べます。
情報知識のいま一つは、一般的な経済動向です。営業担当が相手先と話をする際に、仮に雑談であっても、そのやり取りの中で最近の経済動向に関してしっかりと知識を持っているという印象付けをすることで、営業担当としての信頼感向上につながるのです。
一般的な経済動向の入手方法ですが、基本的には「日本経済新聞レベル」を基準として、常に情報のアンテナを張る必要があります。すなわち日経を毎日読んで、今何が話題になっているのか、経済界、産業界の動きをしっかり追いかけることが肝要です。
三つ目の知識は、経験知識といいます。成功体験にしろ失敗体験にしろ、自己経験を知識化して営業に活かすことはふつうにできるのですが、意外なほどできていないのが他人経験の知識化です。他人経験とは、同僚、先輩など自分以外の経験話を共有することです。すなわち、
「自社製品のどのような点が相手の引きにつながったのか」
「どのようなセールストークやプレゼンテーションが相手にヒットしたのか」
「採用になった自社製品がどのように活躍しているのか」
......。
こうした情報を共有して、自分が経験したかの如く知識化して営業トークなどに活用するのです。そのためには、営業情報会議を定例化して同僚や先輩ら、他人知識を共有する機会を作る必要があるのです。
さて、これからますます増えていくオンライン営業では、この知識の必要性やその内容が変わるのか変わらないのか、どちらでしょうか――。
結論から申し上げると、必要性は変わりません。内容については、藤崎社長からは「今ある三つの知識は変わらないものの、知識の重要性は増すので、内容は今まで以上に濃いものが必要になってくるでしょう」とのご意見をいただいています。
では、どのあたりの知識をどのように濃くしていくべきなのでしょうか。それは次回、お話しさせていただきます。(大関暁夫)
★大関氏、藤崎氏共同で、定期的に「成功するオンライン営業」に関する無料セミナーを開催しています(主催:株式会社カレン)。開催日時・内容詳細およびお申し込み要領は、以下のページからお願いいたします。
https://willap.jp/p/acc_3632/currentseminar/