バッハ会長が「東京五輪」を見捨てた!? 海外メディアが仕掛ける「森会長辞任」への包囲網(井津川倫子)

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IOC声明が本当に伝えたかったことは......

バッハ会長は「東京五輪」を見捨てた?
バッハ会長は「東京五輪」を見捨てた?

   実際、IOCの声明文を全部読みましたが、私が感じたのはIOCの「焦り」でした。森会長の発言に対するコメントは全体の5分の1程度。全体としては、アスリートや理事といったあらゆる立場の女性たちをサポートしてきた、という実例をいくつも並べて「女性の活躍を応援するIOC」の「業績」を必死にアピールしています。

   たしかにIOCは女性の活躍を応援してきたのかもしれませんが、そのすべてを覆すような「森発言」の衝撃。取り繕うには「すでに時遅し」ではないでしょうか。

   残念ながら、IOCの声明も「火消し」とはならなかったようで、メディアのトーンは日に日に厳しくなっています。

Japanese Olympic leader remains in job despite IOC reprimand over sexist
(日本のオリンピック組織委員会会長は、IOCの女性差別に対する叱責にもかかわらず、辞任していない:米ワシントンポスト紙)

Tokyo Olympics face another problem because of its president
(東京五輪は会長のせいで新しい問題に直面している:AP通信)

Olympics Chief Said Sorry for Demeaning Women. In Japan, That's Often Enough.
(組織委員会の会長が女性差別発言について謝った。日本では「それで十分」となるようだ:米ニューヨークタイムズ紙)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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